やっぱり部分痩せがしたい

2018/12/05

こんにちは、横山です。

コンテストも終わり、好きなものを好きなだけ食べ、お腹の脂肪だけが気になってくるようになってきた今日この頃。

やはりこのお腹に脂肪をこれ以上つけたくない、もしくはこのお腹の脂肪を落としたい。

そんな思いが強くなってきた今、もう一度部分痩せについて考えてみようと思います。

 

一般的な運動生理学のテキストには、「部分痩せは不可能である」と書いてあるはずです。
「体脂肪の分解は身体全体に渡って起こるのであり、トレーニングした部位だけを痩せさせるようなことはできない。」 「腹筋を頑張っても、ウェストサイズが減ることはない。」 それが定説であり、教科書的な常識です。

 

9割くらいのちょっと勉強したくらいのパーソナルトレーナーも、そう考えていると思います。
しかし、長年に渡ってトレーニングしている人なら、「部分痩せは可能だ」と経験から言えるんじゃないでしょうか?

コンテストに出ているトレーニーはオフシーズンの間に肥ることがありますが、体型が大幅に変わることはあまりなく、顔や腹の体脂肪は増えるものの、肩や腕の体脂肪はそれほど増えないもんです。

 

それはなぜか。

 

そして女性が男性よりもお尻や太ももに脂肪が付きやすいのはなぜか。
また、それらの脂肪はなぜ落ちにくいのか。

なぜ前腕よりも上腕の方に脂肪が多いのか。
または、ふくらはぎよりも太もものほうに脂肪が多いのはなぜか。

これらの疑問を解くキーポイントは「女性ホルモン」と「血流」です。
この2つがどのように作用して、どのように解決するかについては、LAMUDAトレーナーの倉持に聞いてください。

今回は実際に何をすればいいのかを示したいと思います。

ところで実際に部分痩せは確認されているんでしょうか?

 

 

テニスプレーヤーの腕の皮下脂肪を測定したところ、普通の人よりも薄かったことが観察されています。(注1

またトレーニングした腕とトレーニングしなかった腕を比較した古い研究でも、トレーニングしたほうの腕の皮下脂肪が少なかったことが示されています。(注2

2007年の研究では10名の健康的な男性を用い、レッグエクステンションを片脚ずつ低負荷、中負荷、高負荷で行いました。
その結果、負荷をかけていないほうの脚に比べ、負荷をかけたほうの脚における脂肪組織の血流が低負荷と中負荷において顕著に増加しました。
そして負荷をかけたほうの脚において体脂肪がより多く燃焼していることが、全ての負荷において確認されています。(注3

部分痩せが起こるメカニズムの一つとして、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが脂肪燃焼酵素(ホルモン感受性リパーゼなど)を活性化することが挙げられます。
これらのホルモンは本来は全身に働くのですが、血流の活発なところほどホルモンが多く届けられるため、運動した部位の脂肪燃焼酵素が活性化しやすいのだと考えられます。
高負荷なほどアドレナリンは多く出ますが、低負荷高回数のほうが血流は活発になります。
この研究では負荷による脂肪燃焼効果に大きな違いは出ていません。

 

また運動すると、その部位においてパラクリン(傍分泌)としてマイオカイン(骨格筋から分泌される生理活性物質)のインターロイキン6が放出されます。(注4

このインターロイキン6が体脂肪燃焼を活発にするのです。(注5

なおインターロイキン6にはミオスタチンと拮抗する作用があり、筋肉量を増やす作用もあります。(注6, 注7

最近行われた研究では、「上半身のウェイトトレーニング+下半身の有酸素を30分」と、「下半身のウェイトトレーニング+上半身の有酸素を30分」とに分けて、上半身と下半身の体脂肪量と筋肉量の変化を測定しました。(注8

 

その結果、「上半身ウェイト+下半身有酸素」群では上半身の体脂肪量が下半身に比べて大きく減りました。
また「下半身ウェイト+上半身有酸素」群では下半身の体脂肪量が上半身に比べて非常に大きく減っています。
これはウェイトの刺激によって部分的に脂肪酸の放出を活性化し、その後の有酸素によって脂肪酸のエネルギー化(燃焼)を促進したということになるのでしょう。

この研究でのウェイトトレーニングは、上半身5種目、下半身5種目、そして1エクササイズにつき10回3セットというごく普通の内容です。

つまり部分痩せを目的とするからといって、超ハイレップスで行う必要はなさそうです。
逆に軽すぎるとアドレナリンの放出が減り、脂肪燃焼が促進されないという懸念もあります。
ウェストを絞りたいからといって腹筋ばかりやり、それでうまくいかずに「部分痩せはできない!」という人がたくさんいます。

しかしながら、多くのトレーニーがやる「腹筋」は、腸腰筋や脊柱起立筋群に刺激が分散してしまっていたり、可動域があまりにも狭くて収縮も伸展もできていなかったり、ハイレップスで1セットやっただけでやった気になっていて血行が促進されるほどの量に達していなかったりと。
部分痩せの条件を満たしていないことがほとんどです。

腹筋も他の部位と同じように負荷を与え、セット数も同等にし、翌日は軽く筋肉痛が来るくらいを目指す。
そうすれば、腹部ばかりに脂肪がついてしまうような事態は減らせます。

それでも腹部に脂肪が付いてしまうという人はコルチゾルの問題も関係しますので、

その場合の対処法は・・・

 

LAMUDAトレーナーの倉持に聞いてください。

 

 

注1: Thickness of subcutaneous fat and activity of underlying muscles. Ann Intern Med. 1971 Mar;74(3):408-11.

注2: Spot reduction of subcutaneous adipose tissue. Res Q 39: 647-652, 1968.

注3: Are blood flow and lipolysis in subcutaneous adipose tissue influenced by contractions in adjacent muscles in humans? Am J Physiol Endocrinol Metab. 2007 Feb;292(2):E394-9. Epub 2006 Sep 19.

注4: Contraction-induced myokine production and release: is skeletal muscle an endocrine organ? Exerc Sport Sci Rev 33: 114-119, 2005.

注5: Metabolic effects of interleukin-6 in human splanchnic and adipose tissue. J Physiol 543: 379-386, 2002.

注6: Interleukin-6 mediates exercise-induced increase in insulin sensitivity in mice. Exp Physiol 97 : 1224-1235, 2012.

注7: Metabolic effects of interleukin-6 in human splanchnic and adipose tissue. J Physiol 543 : 379-386, 2002.

注8: Effect of combined resistance and endurance exercise training on regional fat loss. J Sports Med Phys Fitness. 2017 Jun;57(6):794-801. doi: 10.23736/S0022-4707.16.06358-1.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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